日本航空ビジネスクラス 成田~ジャカルタ 729便 B787=シート・設備編= (2018/09)



(2018/12/16記載)
※本レビューは「シート・設備編」と「機内食・ワイン編」に分けて掲載します。

2018年9月下旬、ジャカルタに弾丸旅行をする際に利用した。
今回の旅行はジャカルタという目的地ありきではなく、どちらかというと日本航空のビジネスクラス、それも「スカイスイート」を利用するためにジャカルタに行ったようなもの。

現在、スカイスイートには3種類あり、それぞれ機材や目的地によって使い分けがされている。
基本的に長距離欧米線の777系には「スカイスイート」が、中距離アジア線の787系には「スカイスイートⅢ」がアサインされている。
「スカイスイートⅢ」はシンガポール便で何度か利用しているので座席の快適性等は理解しているが、「スカイスイート」は長距離線という事もあり自腹で利用するには少々敷居が高い。

そんな中、2018年7月現在、ジャカルタ線には中距離かつ機体が787にも関わらず「スカイスイート」が設定されており、ビジネス往復でも15万円台となかなかリーズナブル。
ということでこちらを利用して弾丸ツアーを行う事にした。


機内に入ると、目の前にはスカイスイートⅢと同様にパーティションで区切られたキャビンが広がる。
しかし、大きく違うのはその区切られ方。
スカイスイートⅢが斜めに区切られているのに対して、スカイスイートは直線的に区切られておりスペースの利用方法に余裕が感じられる。

座席配列は2-2-2。
機体の窓側も2列となっているが、窓側からも専用の通路を通り隣席の妨げにならないようにスタッガード配列となっているため、実質的には機体窓側の2席はほぼソロシート扱い。
機体中央の2名席はパーティションで完全に個室に区切れるタイプのペアシートになっている。


こちらが機体中央部のペアシート。
スタッガード配列を採用している他社便の場合、スペースを有効に使うため中央席もスタッガードとしているケースが多いが、スカイスイートの場合は中央席は全て同じペアシート設定となっている。

窓側の2席とは座席としては隣接しており、パーティションを下げればペアシートとして使う事も出来る。


同じ列でも通路側の座席の方が窓側の座席よりも少し前に配置されている。
なお、シートピッチは窓3枚程度と、とてつもない快適性のあるカタール航空B777系のビジネスクラスとほぼ同じシートピッチ。


こちらは窓側2席の通路側席からの写真。
座席はパーティションを挟んで隣接しているが、パーティションを下げればほぼペアシートと同じような使い方が出来る。
ただ、スタッガード配列という事もあり座席自体は若干前後しているので、顔を見て会話をするためにはお互いに少しずつ顔を前後にずらさないと厳しい。


こちらは窓側の席から隣席を撮った写真。
通路側の座席が少し後ろにずれて配置されているので、パーティションを開けていても普通に座っていれば隣席とのプライバシーは保つことが出来る。


なお、パーティションを上げるとこのような感じ。
完全に壁になり、窓側の席であればほぼ個室の状態となる。

今回は2名での移動という事もあり、こちらの便では窓側の席を事前指定。


窓側のAもしくはK席にはこちらの専用の通路を抜けてアクセスする。


中距離線ということで、アメニティーは簡易的なもの。
食事のメニューとスリッパ、ノイズキャンセリングヘッドホンが就寝時につかうブランケットの上に置かれていた。


座席に着いた感じの印象は「シートピッチがすごい」。
スカイスイートⅢとは違い、ディスプレイまでの距離がかなりあり、座席に座ったままでは全く届かない。
また、個室のような雰囲気になっていることもありシート幅が狭いのではないかという不安もあったが、実際に座ってみると十分な幅が確保されており非常に快適。


そのディスプレイだが、iPadと比較するとこのようなサイズ感。
iPadは13インチのノートパソコンよりも少し小さいサイズだが、それと比較するとディスプレイの大きさが良くわかる。


ディスプレイ自体はタッチパネルにはなっているが、いちいちディスプレイ側で操作するのも大変なので、専用コントローラーが設定されている。
窓側と通路側ではその場所が異なり、窓側の場合には写真の位置にコントローラーが埋め込まれている。


コントローラーはこのような感じのもの。
スマートフォンと同じ程のサイズで、デザイン的にはカタール航空のB787・A350XWBと同じ。


また、コントローラーが埋め込まれている場所の下の方にはインターナショナルタイプのコンセントとUSBポートも設定されている。


さてシートだが、全て電動で調整することが出来る。
調整項目はかなり細かく設定でき、面倒な場合は上部に表記されているアイコンボタンを押し続けることによってベッド・リラックス・アップライトのそれぞれのモードに変更することが出来る。
また、中央のパーティションについてもこちらで電動にて動かすことが出来る。

テーブルだが、こちらは隣席のパーティション近くから引き出して設定するタイプ。


こちらの小さなサイドテーブルから引き出して準備する。


まずはこちらのサイドテーブルを上に引き上げる。
その中にテーブルが収まっているので、そのテーブルを上から下に押し込む。


すると、テーブルがある程度自動でせりあがってくる。


それを一番上まで引き出す。


最後はそれを90度倒して準備完了。
テーブルは1枚板のものなので安定感は高く、また前後にスライドさせることも出来るので着座姿勢に合わせて調整も可能。


離陸後しばらくすると食事の前の飲み物が提供された。
テーブルサイズも十分にあり、食事までの間ゆったりと過ごしながら白ワインを頂いた。

通常中距離線に導入されている「スカイスイートⅢ」と比較するとその差は歴然。
スカイスイートⅢは座席のアレンジが1-2-1ではあるが、スカイスイートと比較すると閉塞感がかなりあり、その点スカイスイートは個室そのもの。

さすがに欧米の長距離線で利用されているシートだけあり、非常にゆったりと寛ぐことが出来るシートであった。
また、窓側2席、特に窓側のソロシートは片方は窓、もう片方はパーティションで区切られた壁という事もあり、個室感は他社の機材にはないレベル。
シートピッチもしっかりとあり、座席配置が1-2-1でなく2-2-2という事を除けばもはやファーストクラスと同じようなレベルと言っても過言ではない。

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