(2016/08/21記載)
2016年7月下旬、ドーハからの乗り換えトラブルにより、バンコクを経由して羽田に戻る際に利用した。
そしてこの路線は同じワンワールドのJALも運行しているのだが、何故かワンワールド加盟航空会社でない全日空便に振り替えられた。
あまりに久しく全日空を利用していないのでアサインされる予定の機体を調べてみると、今回利用予定のNH848便は、機体は原則B787のよう。
しかし、その座席配列については”EQV”と表記されていた。
つまり、その時の機体のやりくりに応じて変わるということだが、実はこれが結構大きな影響を及ぼす。
この路線には現在2種類の座席タイプの便が配置されているが、一つは座席配列が2-2-2の通常のタイプ。
もう一つが新型のスタッガードタイプのもの。
実際に乗ってみないとどちらのタイプだかわからないが、実はアサインされた座席からある程度判断することも可能である。
スタッガードタイプの場合は座席の並び順の影響で、1A・2C・3A・4Cの順番でのみ座席が配置される。
つまり、1Cや2A、3C等の座席をアサインされた場合は残念ながら旧型シートである可能性が非常に高い。
その点を考慮して自分自身のシートを確認してみると、なんと3Cであった。
実際に機体に乗り込んでみるとやはり予想どおりの旧型機材。
久しぶりに見る「青いシート」
しかし、シートそのものの造りは今のビジネスクラスのものと比べるとかなり質素。
肘掛けも「付いている」というような感じ。
「窓の数」的には2つ程度といったところか。
シートテレビもやはり最新の機材と比べると少々小さい印象を受ける。
見ての通りシートピッチは十分だが、フルリクライニングをした場合には窓側から通路に抜けるのには苦労する。
ちなみに、写真にも写っているが、電源類はシート側面に設置されている。
また、シート自体のアレンジも「アップライトポジション」「リラックスポジション」の2つしかなく、背もたれやフットレスをの角度を個別にいじれる設定も無い。
加えて、カタール航空便であればB787の場合は肘掛け内、B777であれば中央のカクテルテーブル内に必ず準備されているペットボトルの水も準備されていない。
これは、このシートにペットボトルホルダーが無い影響かと思われるが、数年前に利用した全日空便のB777ビジネスクラスにはペットボトルホルダーと水のペットボトルの準備はあったので、これはシートの設計思想的に「短距離便にはペットボトルの設置不要」というものがあるのかも知れない。
実際、このシートは主に中国・韓国・香港線向けにデザインされたもののようで、たまたま余っている機材が中距離のバンコク線に回ってきてしまったという状況も影響している。
そして、トイレには全日空がB787のローンチカスタマーとしてこだわったアノ装備がしっかりとあった。
このウォッシュレット機能は全日空からの強い要望で導入したとのことだが、カタール航空の787には無かった気がする…。
食事についても事前にオーダーはとるものの、一斉提供のスタイルで、カタール航空のような「好きなものをいつでも」というスタイルではなのが残念。
食事のレベルだが、ここはさすが日本の航空会社。
今回利用した便のメニュー。
海外発便という事で、洋食をオーダーした。
アミューズから提供される。
海外の航空会社と比べると、なんとなく繊細で上品な仕上がりなのは気のせいか?
続いて前菜が提供される。
オリーブオイルの小瓶と塩・胡椒等が添えられているのがなんとも有難い
サーモンの盛り付けがバラのようになっていてこちらもとても繊細。
メインコース。
写真ではわかりにくいが、こう見えて、実は結構ボリュームがある。
肉が固かったのが少々残念。
デザートのパンナコッタ。
甘さ控えめでのが日本人向けの味付け。
お腹がそこまで空いていたわけではなかったが、折角なので一風堂のとんこつラーメンをいただく事に。
麺・スープともによく一風堂の雰囲気が出ていて美味しく頂けた。
ただ、トンコツだけに周囲に「とんこつ臭」を撒き散らしてしまうのが少々申し訳ないが。
一方、ワインの品揃えだが、泡1・白2・赤2というラインナップ。
また、日本のキャリアだけに、日本酒2種類と焼酎2種類というセレクションも嬉しい。
こちらがワインのセレクション。
シャンパンは「カナール デュシェーヌ キュヴェ レオニー」(市価6000円程度)。
2016年6月からビジネスクラスで採用とのこと。
白はフランスとニュージーランドから。
フランスはルイ ラトゥールの「マコン リュニー レ ジュニエーブル」(市価2600円程度)。
この造り手のワインはコスパがよく、プライベートでもかなりの頻度でお世話になっている。
ニュージーランドからは「マタヒウィ エステート ワイララパ ソーヴィニヨン ブラン」(市価2000円程度)。
赤も同様にフランスとニューワールドからそれぞれ1種類ずつ。
フランスは「シャトー ブレイニャン」(市価2000円程度)。
もう1種類はスペインの「ピエサ エル カイデロ」(市価3500円程度)。
日本酒、焼酎のセレクション。
日本酒には「雨後の月 特別純米 十三夜」(市価1500円)と「白露垂珠 純米吟醸 美山錦」(市価1700円程度)が提供されていた。
焼酎は芋焼酎の「川越」(市価1500円)と麦焼酎の「華むぎ 杜谷」(市価1200円程度)が提供されていた。
機内で提供されているワインはビジネスクラスコンパートメント後部のデッキスペースに置かれており、いつでも楽しむことが出来る。
総じて日本人好みの味付けで美味しく頂けたが、ワインのレベルは正直カタール航空の方が上に感じてしまう。
加えて、ワインの提供も脚の無いステムレスタイプのグラスでの提供となり、気分という意味では若干残念な気もする。
ハード面では機材自体が短距離での使用を想定されているためカタール航空と比較すると少々残念だが、やはり接客という意味では安心感や丁寧さという意味で全日空の方が上であった印象を受けた。
=今回紹介したお酒は以下のリンクから購入可能です!=
白露垂珠 純米吟醸 美山錦
川越
華むぎ 杜谷
マコン リュニー レ ジュニエーブル
マタヒウィ エステート ワイララパ ソーヴィニヨン ブラン
シャトー ブレイニャン
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