ARPA Chianti 2020 （イル ボッロ）

ワインデータ：

コメント：
こちらの店定番の30%オフセールで売られていたこともあり、通常であれば2600円程度のものが1700円で売られていたので900円程度お得に購入できたもの。
色は輝きのある濃厚なガーネット色。
粘度はしっかりとあり、グラスの縁から時間をかけてじっくりと脚が落ちていく。
抜栓してから1時間ほど置いたことも関係してか、香りはしっかりとあり、スワリングすると周囲に熟したチェリーのような甘味が広がる。
その香りはブラックチェリーやカシスなどの黒い果実としたものが中心。
しっかりと凝縮されたジューシーな果実感やフレッシュな酸のニュアンスと共に、ハーブやスパイスを思わせる香りがアクセントを加える。
アタックは意外にもしっかりとした酸とタンニンを強めに感じられ、果実感は比較的抑え目。
その後、中盤になるとレーズンのような凝縮された甘味やカシスのような酸が程よいボディーとなり、そこにしっかりと主張するタンニンが味わい全体に厚みを与える。
余韻には柔らかく甘いバニラのニュアンスも僅かに感じられる一方でタンニンのキレは比較的良い印象。
アタックこそライトな感じはあるものの、しっかりとしたタンニンを中心としたインパクトのある上質ながら印象的な重厚な味わい。
＜アルコール度数13%＞

インプレッション：

この日は夏野菜のボロネーゼ風パスタと合わせてみた。
トマトの甘味を活かしたソースは比較的甘口に仕上がっており、そこにナスやキノコなどの夏野菜を加えバジルやタイムなどのハーブをたっぷりと効かせたもの。
若干アルデンテ気味に仕上げたパスタと絡めて頂くと、濃厚なソースが程よくまろやかになり、ワインがすすむこと間違いなしの料理になる。
甘味先行でハーブたっぷりのパスタソースとタンニンがしっかりと主張するワインの組み合わせは若干心配ではあったが、実際に合わせてみるとそこまで心配するほどではなかった。
パスタソースの甘味でタンニンの渋みが強調されるかと思ったが実際にはそこまでではなく、むしろワインの甘味が強調されるよう感じであった。
また、しっかりと効かせたハーブとの相性も悪くなく、意外と懐の広いワインかも知れない。
トマトソースを使った料理全般との相性は良さそうなので、ラザニアともうまくマッチしそうな印象であった。
＜マリアージュ指数：3可もなく不可もなし＞