最新版! 日本航空国内線空席待ちアップグレードの仕組みと落とし穴



(2025/05/24記載)
日本航空国内線の当日アップグレードの方式が最近目まぐるしく変わっている。
昔は「早い者勝ち」方式で、文字通り当日に一番先に空港カウンターでアップグレードを申し込んだもの勝ちだったので、一番早くカウンターが営業開始する羽田空港まで向かい当日の夕方便のアップグレードをしていたこともしばしば。
また、アップグレードを行えるのは搭乗地の空港カウンターのみというのが基本ではあったが、乗り継ぎで航空券を購入しておくと空席がある場合は全ての工程でのアップグレードが可能という裏技もあり、ある意味非常に分かりやすい「早い者勝ちルール」であった。

それが「当日3時間前web上からのアップグレード申込」に変更となり、空席待ちとなった場合には従来通り出発前に空席待ちカウンターで結果を確認する方式となった。
こちらはこちらで空港まで出向くという手間はなくなったものの、空席待ち時の序列に「見えないヒエラルキー」が存在していた。
カテゴリーSで順番待ち1番であることを確認、空席が1席出ていることも確認してアップグレードカウンターに行くも「お客様よりも前にお待ちの方がいらっしゃいまして…」と濁されるケースが多々あった。
聞いてみると、はっきりとした回答は得られなかったが、カテゴリーSの中にもさらにヒエラルキーがあるようで、どうやら「メタルダイヤ」や「Six Star」の顧客が優先されるよう。

そして2025年になりさらにルール改定があり、空席待ちの場合はアップグレード結果をメールとアプリ上で伝えるという方法に変更となった。
今回久しぶりに空席待ちとなったこともあり試してみたのだが、こちらも何とも不思議な運用となっていたので写真を交えてメモとしてご紹介。

<従来と変わりなし>
・アプリから当日空席待ちアップグレードを申込

<従来からの変更>
・アップグレードの結果はメール・アプリで受領
・アップグレード後の座席指定は不可
・アップグレード確定後はキャンセル不可(代金は自動的にクレジットカードから引き落とされる)


搭乗時間20分少し切ってからJALに登録済のメールアドレスにメールを受信


メールにはアップグレード確定の案内及び座席番号が記載されている
また、指定されたクレジットカードからアップグレード料金が引き落とされた旨も記載されている。

従来であれば序列順に空席待ちカウンターで座席指定をしながら差額支払い処理を行うが、今回の変更で座席指定は不可となった。
ファーストクラスであれば基本的には2名配列なので中央の席はないが、クラスJの場合は4名掛けの中央席に勝手にアップグレードされる可能性もあり、なかなか使い勝手の悪い仕様変更となった。


また、メール受信時点ではアプリ上ではアップグレード前の座席情報が表示されている。
(写真は搭乗後、座席に着いてから確認したもので、その時には座席情報が更新されていた)


このまま搭乗できるのか気になったので確認したところ、保安検査場を通過した媒体・チケットを搭乗口で改めてかざすことで、アップグレード後の座席番号が印字されたレシートが印刷されるとのこと。

全てが自動化されていくのは悪くないかも知れないが
〇アップグレードされた場合の座席指定が出来なくなったこと
つまり、「この席ならアップグレードしなくてもいいや」という選択肢が無くなった

〇従来にも増して空席待ちアップグレードのルールが不明確になったこと
従来はカウンターで確認すれば自身が何番目で待っているかはある程度確認出来たので順番待ち序列にある程度の透明性があったが、今回の変更でそれすらできなくなったことにより、もはや空席待ちアップグレードは「早い者勝ち」ではなく「運」になった

という弊害が出てきた。
ファーストクラスへのアップグレードの場合はどの席にアップグレードされても真ん中の席になるということは無いのであまり問題ないが、クラスJの場合は特に注意が必要。
また、「2名並んでアップグレードできなければアップグレードしない」というような選択肢も取れなくなった。
さらに、メールやアプリの通知が20分を切ってからメールを受信するケースもあるため、優先搭乗が可能なステータスの場合は「アップグレードの見込みなければ優先搭乗で入る」というような乗り方も出来なさそう。

いずれにしても、今までのように「とりあえず空席待ち入れておくか」という感覚で空席待ちアップグレードを行うのではなく、色々と考えたうえでやらなければならなくなってきた印象を受ける。

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