紀土　山田錦　純米大吟醸

日本酒データ：

コメント：

毎度の酒屋の定期巡回で、店先で「紀土」シリーズが多数陳列されていたので、同じ作り手の違う酒シリーズということでこの「純米大吟醸　山田錦」と共に「純米吟醸」も購入。
色は透き通るようでとてもクリア。
粘度はかなり高く、ゆっくりとグラスの縁に脚が出る。
香りは華やかで優雅。
日本酒感は控えめで、とても厚みのあるジューシーな甘味にフレッシュながら丸みのある酸の爽やかさがバランスよく感じられる。
口に含むとゆったりとしたペースで深みのある濃縮された果実のような甘味が広がっていく。
このボリューム感のあるジューシーな甘味は中盤までしっかりと残り、と同時にフレッシュながらも柔らかい酸の刺激も感じられる。
余韻からじわじわと米の旨味が感じられ、その旨味は甘味と共にしばらく口の中に残る。
程よい日本酒感、華やかでボリューム感のある甘味、そして爽やかながらも落ち着いた酸がバランスよく感じられるレベルの高い大吟醸。
その味わいを1500円で楽しめるとてもコスパの高い一本。

この日は新鮮なサバやシャコが手に入ったので、定番のサバの味噌煮とシンプルに茹でシャコとして頂いた。
その他に小鉢料理としてオクラとえのきのごま油和えも。
シャコはシンプルに茹でただけだが、程よい塩分と時期的に卵を持ったシャコも多いので味わいはそれなりに濃厚。
ただ、不思議とシャコとの相性はそこまで良いとは思えない。
サバの味噌煮は味噌の風味よりも生姜の味わいを少し強めに効かせたタイプ。
シンプルな味付けは魚の臭みを消しつつも味わいはしっかりと残しており、味噌の甘味と日本酒の甘味がなかなか相性が良い。
何となくではあるが、生臭い料理とは相性が良くない印象。
味わいからも想像は出来るが、「日本酒だったら生魚OK」という技が使いにくいのかもしれない。