購入場所:いちやまマート 城山店
購入金額:2480円
コメント:
毎度のいちやまマートに行った時、おすすめとして陳列棚の一番目立つところにPOPを立てて宣伝していたので思わず購入した1本。
色はカシスジャムのような濃厚な赤紫色。
吸い込まれる様な濃い色だが、一方で輝きもある。
若いヴィンテージながらも良いブドウだけを選りすぐって旨味を凝縮して造った事がよく分かる。
香りは、樽香、スミレ、カシス、イチジクなど、様々な要素が複雑に絡みあった深く華やかなものが感じられる。
複雑で華やかながら、一方でニューワールドらしくとても力強い一面も感じさせる。
様々な要素の中でも特に樽のニュアンスが強く、その香りに合わせて華やかな果実感がプラスされてくる。
少し言い過ぎかもしれないが、良質なボルドーの格付けで感じられるような香りと共通のイメージを感じる。
香りからのイメージを想像しながら口に含んでみると、2008ビンテージながら、少し落ち着いた、しかし、力強さのある果実感が最初に感じられる。
傾向としてはニューワールド系のパンチのあるダイレクトな果実感に近いが、いわゆる安旨系のストレートな果実感ではなく、落ち着いた深みのある果実感。
派手でもなく地味でもなく、と言った感じ。
バランスが良く、個人的には非常に好きな味わい。
酸味も非常に上手くまとめられており、味わいに邪魔になる様な刺激や強さは一切感じられない。
わずかに渋みの後に強く感じられる程度で、果実感とカベルネという力強い品種の特徴を生かしたまとめ方。
一方で、渋みはかなりしっかりとしたカベルネ由来のもの感じ、飲みごたえのあるボディーを形成している。
特に、余韻に感じられる渋みは、全体をかなりしっかりとしたものに仕上げるのに一役買っている。
単に渋いだけでなく、濃厚な果実感とのバランスも取られており、生産者のこだわりを感じる。
チリで2500円弱という値段からすると、そこまでのお得感はないが、カベルネ+樽+フルーティー+濃厚という全ての欲求をバランス良く満たしてくれる。
全てにおいて好きであるが特に果実感たっぷりの香りと合わせて感じる樽香と、その濃厚な香りから連想する味を作り出している点に満足。
味わい・価格の総合的な点から見ると、久しぶりに感動する1本に出会えた。
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