カタール航空ビジネスクラス ドーハ~羽田 812便 A350 (2017/08)



(2017/10/16記載)
2017年8月上旬、日本に移動する際に利用した。
ドーハ<=>羽田線は従来はB787での運行であったが、2017年7月から機体がA350XWBへ変更となった。

今回は機材変更後、初めてA350XWBを利用したが、実際のインプレに移る前に、まずはカタール航空が運用してる両機のサイズから確認。

B788全長56.7m 全幅60.1m 客室最大幅5.49m
A359全長67.0m 全幅64.7m 客室最大幅5.59m

全長・全幅だけから見るとA359が一回り大きな印象を受ける。
その為、ビジネスクラスの設定はB789が1-2-1の5列+2席の計22席設定であるが、A359は14席多い1-2-1の9列36席設定となっている。


今回は8Aを選択したが、窓の外にはすぐ翼が見える位置までビジネスクラスの設定となっている。

一方で、客室最大幅は両者で10センチ程度の違いとなっている事もあり、正直違いは感じられなかった。

さて、クウェートからドーハの移動で利用したA350XWBは短・中距離国際線仕様の座席配列のためシートアレンジが2-2-2であったり、バーラウンジコーナーや中央席頭上の物入が設置されていたりと、少々特殊な機体であったため、こちらの長距離線の機体で再度B787との違いを確認することにした。


まず機内に乗り込むと噂のドーム型の照明に出迎えられる。


そして、ウェルカムドリンクで一息。


さて、座席だがパッと見た感じ、座席そのものや配置(ヘリンボーン形式)や仕様についてはB787と全く変わらない印象を受けた。
座席の写真だけ見せた場合、恐らくB787と見分けるのはかなり難しい。


こちらは通常列の1人シート。
B787と全く同じ。


こちらは7列目のシート。
バルクヘッドの扱いなので、他列のシートと物入の位置が若干異なる。

今回は1人での移動なので窓側の1人席で予約をしたが、この座席の色や機能、シートに設置されている物入の場所等、すべてがB787のものと同じであった。


まずはシートリクライニング機能。
こちらはB787と全く同じ機能であった。


電源や各種I/Oコネクタの種類も設置場所もB787と同様(シートコントローラーの下、ひじ掛け付近)。


モニターのサイズや機能もB787と同等。


レッグスペースもB787と同様であった。

唯一異なるのは頭上の荷物入れの広さ。
こちらは確かにB787のそれと比較すると奥行きも高さも一回り大きいと感じた。


実際に席に座ってみると、窓側席ではあまり感じられないが、やはり機体中央部の荷物入れがないこともあって、天井が高く開放感がある。
一方で、機体中央席についてはその影響もあってか天井に設置されている送風口が見当たらない。

また、天井までの距離がB787と比べて高いこともあり、読書灯の使い勝手(明るさ)もあまりよくなさそうな印象を受けた。
シートやエンターテイメントシステム、USB等のI/O系設備もB787のシートと全く同様であったが、エアバス社がボーイング社に対抗したことを感じさせる装備(?)がこちら。

B787の窓は電子シェードと呼ばれる機能を用いて従来のように物理的なシェードを上げ下げせずに電気的に窓の明るくしたり暗くしたり出来る。
一方のA350はボタンを押すことによって、外窓と内窓の間に自動的にシェードを上げ下げするいわば「電気」シェードのような機能を採用している。


こちらはシェードを少し下したところ。
このシェードだけではふすま程度の遮光しか出来ず、このシェードが下りきったあとにもう一枚厚いシェードが下りて完全遮光となる。


シェードの操作はこちらの矢印ボタンを押すことで行える。

他には機体各所に取り付けられたカメラでリアルタイムに屋外からの景色を楽しむことができる機能があった。


設置場所は機体前方の前輪付近から前方を映すカメラ、機体中央部に設置され地上方向を映すカメラ、そして垂直尾翼上の方に設置されそこから機体および地上を俯瞰出来るカメラの3台であった。
いずれのカメラもリアルタイムで映像を見ることができる。

トイレだが、こちらはB787と少々違った。


広さはB787比べると若干狭く、窓も設置されていなかったが、全面鏡張りであり、鏡の中にLED照明が設置されている。


またトイレを流すボタンがなかなかわかりにくいところに設置されており、最初ボタンを見つけられずに焦った。(写真の青いボタン)

機内設備についてはB787と同様のシートアレンジメントという事もあり、比較した感想は「特にA350XWBが優れている」という点は見つからずほぼ同様の印象であった。


ただ、天井の開放感やバーラウンジコーナーの広さについてはB787に実際に搭乗して比較すると「確かに開放感がある」と感じられる。

さて、機体のインプレからお酒・食事のインプレに移らせて頂く。


泡のリスト。
泡は定番の「ビルカール・サルモン」に加えてロゼシャンパンとして「パイパー エドシック ブリュット」がオンリスト。
いずれも市価5000円程度。


白は「Jモロー」のシャブリプルミエクリュや鉄板のニュージーランド「ハンタウェイ」のソーヴィニヨンブラン。
いずれも日本での公式な流通は無し。


もう一種類はアメリカの「ホワイト ナイト」。
ヴィオニエを使ったもので日本での公式な流通はない。
こちらは甘味と果実のジューシーさが比較的強調されており、ボリューム感もあった。
今回の白ワインは少々マニアックなラインナップ。
一方の赤は計3種類。
驚いたのは「シャトー・ル・ボン・パストゥール」が提供されていること。
2012と若いヴィンテージではあるが、メルローの柔らかさとジューシーさを十分に感じ、樽香もバランスが良い。
日本で購入すると最低でも8000円はする高級ワイン。
カタール航空のビジネスクラス提供フランス赤ワインはいつも他社のファーストクラス並みのものを提供している。


他2種類は定番のオーストラリアシラーズと、こちらも珍しくアメリカのソノマのもので2012年のピノノワール。
オーストラリアは「マウント ランギ ギラン」だが、その中でも日本では流通していない「ホローズ シラーズ」。
その他のシリーズであればこちらから購入可能。
また、アメリカの「キャッスルロック ピノノワール ソノマカウンティー」も日本では流通がない。
他の地区のピノノワールであればこちらから購入可能。


デザートワインは「リオン・ド・スデュイロー」。(市販価格ハーフボトルで2000円程度)
シャトー・スデュイローのセカンドワイン。

さて食事だが、メニューは以下の通りであった。


今回はアルムルジャンビジネスクラスラウンジで既に軽く食事をしていることもあり、スモークサーモンとアラビア風メッツェを注文。
牛フィレのオムレツも気になったのでボリューム感を聞いてみると「メインほどのボリュームではないから大丈夫」という事であったので思わず追加で注文。
また、着陸前の軽食として毎度の寿司を取っておいて頂くことにした。


まずはパンから。
バターと一緒に提供される「バルサミコ酢入りのオリーブオイル」がなかなか美味。


こちらのアラビア風メッツェだが、フムスなどが盛り合わせてあり、いつ食べても満足の味わい。


その後、スモークサーモンを持ってきてもらい、ソーヴィニヨンと合わせていただく。


そして、最後に牛フィレのグリル・チェダーチーズのオムレツを頂いた。
メニュー注文時にも言われたが、日本語メニュー表記だと「牛フィレ」がメインのように感じるが、実際は牛フィレは一口サイズ。
名前ほどボリューム感はないので気軽にオーダー出来る。


着陸の1時間半ほど前に握り寿司を出して頂いたが、ドーハで準備されかつ機内で食べるものにしては非常によく出来ている。

今回は初めてのA350XWBでの移動であったが、B787と変わらずとても快適な空の旅を楽しむ事が出来た。

=今回紹介したお酒は以下のリンクから購入可能です!=
泡・白・フランス「ビルカール サルモン ブリュット」
泡・ロゼ・フランス「パイパー エドシック ブリュット」
赤・フランス「シャトー ル ボン パストゥール」
白・フランス「リオン ド スデュイロー」

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