Kalis 2009(フェウディ シチーリア カリス)


購入場所:いちやま 城山店
購入金額:1280円

コメント
山中湖に行った際、この時はどういうわけかいつもの「山梨縛り」の掟を破って試してみたイタリアのワイン。

色合いとしては朱色が強く、反対側が見えないくらい濃厚。
輝きもあるが、それよりも、濃さが目立つ。
漆黒というような表現が良くあう。
いわゆるイタリアの軽くてサラッとした赤とはちょっと違う色合い。

香りの印象としては、一言で言うと、「太陽をいっぱいに浴びて育った元気一杯」の香り。
柑橘、特にレモンのような甘酸っぱい香りを感じる。
複雑味はないものの、とてもフルーティーで香りが力強く、文字通りシシリアの澄み渡った情景を思わせるような香り。

口に含むと、濃い目の果実感を感じるが、香りから想像していたような、柑橘的な若々しい果実感とは若干異なり、カベルネのようなカシス・ブラックベリー的な重めの果実感を感じる。
余韻として僅かながらに残る安っぽい甘さが気になると言えば気になるが、比較的インパクト重視の果実感なので表立って気になるわけではない。

酸味は比較的強めに感じられるが、特に目立つのは後半の渋みと一緒に感じるタイミング。
系統としては香りから感じたイメージに近く、レモンなどの柑橘的な酸っぱさの部類だが、渋みもそれなりに強いので、そこまで特筆するレベルではない。
合わせて、僅かではあるがスパイス感も感じる。

抜栓後1時間経過していない状態ではあるが、意外と強くしっかりとした渋みを感じる。
酸味・スパイス感と相まって強く主張をするが、若いビンテージにもかかわらずザラつき感や荒々しさはあまり感じない。
タンニンも強めに出ており、カベルネを思わせるような力強さを感じる。

果実感のインパクト、香りから感じる柑橘系の酸味、イタリアの若いビンテージらしからぬしっかりとした渋みに、ネロ ダヴォーラという品種の特徴をしっかりと感じる事が出来る1本。
値段的にも決して高くなく、コストパフォーマンス的にも悪くない。

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