まるいし　無濾過生原酒　純米吟醸

日本酒データ：

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最近よく行く近所のマニアックな酒屋で色々見ていると見慣れないラベルの日本酒を発見。
聞いたことが無い酒蔵だったのと、個人的に大好きな響きである「無濾過生原酒」がアピールされたエチケットに惹かれて試してみることにした。
こちらの酒に使われている米は「萬歳」というもののようで、聞き慣れないので調べてみると、もともとは大正時代に大正天皇の大嘗祭に献納されていたものだがその後栽培がされなくなった米のよう。
保管されていた種もみを使い復刻され、2015年こちらの酒蔵が復刻された米を使って日本酒を醸したというマニアックな経緯の酒米のよう。
色はほぼ透明でクリア、艶やかな印象がある。
粘度はそれなりにあり、グラスの縁に脚がでる。
香りは爽やかでフレッシュ。
まだ若くも甘味をしっかりと感じさせるバナナのような香りに加えて発泡感を連想させる天然水で仕込んだ上質なサイダーのような甘味も感じられ、穀類の印象はほぼ無い。
口当たりも柔らかくとても上品。
豊かな甘味が口の中に広がり、日本酒感はかなり控えめ。
その甘味はなめらかでそれなりに濃厚ではあるが不思議とくどさは感じさせない。
中盤からは僅かな発泡感を伴う酸のフレッシュなニュアンスも加わり、全体の味わいを引き締めている。
そして余韻は比較的長めで米の豊かな甘味がしばらくの間残る。
シルクのようななめらかな舌触りと上品で柔らかみのある甘味と共にフレッシュな酸を感じる限定の無濾過生原酒。
＜アルコール度数16%、精米歩合55%＞

この日は毎度お馴染みの野付産のホタテや肉じゃがと合わせてみた。
安定して甘味の強いこちらのホタテは軽く醤油に絡めて頂くのが一番その美味しさを実感出来る食べ方。
甘味をしっかりと感じられる日本酒との相性は悪くはないが、飛び抜けてマッチしているかというとそこまででもない。
また、肉じゃがも白だしを使ったりして比較的甘味を豊かに仕上げている甘味先行の味付けだが、こちらとの相性も悪くはないが、若干食材の苦味が強調されなくもない。
日本酒そのものがそれなりに繊細な味わいということもあってか、合わせる料理は意外と選ぶような印象。
愛知県の日本酒ということで、意外と鰻の白焼との相性は良かったりするかもしれない。
＜マリアージュ指数：3可もなく不可もなし＞