Echeverria Carbernet Sauvignon Family Reserva 2007(エチェヴェリア)


購入場所:社内販売
購入金額:1500円

コメント
毎年恒例で行われているワインの社内販売会の際に購入したもの。
エチェヴェリア自体どこのワインショップでも買える造り手ではなく、ネット通販でもさほど多く見かけないのでとりあえず試すことにした。

色はインクのように濃い。
ルビー色や真紅を想像させる鮮やかな色で輝きもあるが、熟成を感じさせる落ち着きもある。
足も良く出ていて、粘度も高い。

グラスに注ぐと、樽香と果実の濃厚な香りが同時に、しかも力強く感じられる。
シナモンや僅かなスパイスの香りを感じ、その後から濃縮されたプラムやカシス、イチジクなどの黒くてヘビーな香りも感じる。
ニューワールドに多い、派手さや力強さはそこまで強くは無いが、ジワジワとこみ上げてくるような頑丈なニュアンスを感じる。

味わいは一言で言うと、エレガントな濃さを感じる仕上がり。
口に含んだ瞬間に、チョコレートの香りと共に甘さが広がってくる。
が、その後にすぐに濃厚で重さのある果実感が現れる。
この果実感は、カシスのような酸味を伴う果実感で、しっかりとした厚みもある。

ただ、その酸味はまだ落ち着いていないのか、カベルネにしては非常に強い部類に入る。
やんちゃ感が残っていて、少々飲みにくさを感じる。
スパイス感、渋みと相まって、より一層強さが強調されてしまっている感じがある。
特に、喉を抜けた後からは、アルコール感のようなニュアンスがあるのが残念。

一方の渋みはチリのカベルネらしからぬマイルドさを感じる。
ニューワールドは比較的「○か×か」的なはっきり主張するタイプが多いが、このワインは渋みに関しては比較的大人しく優しい部類。
酸味やスパイス感を強く感じる為、渋みの要素としてはこの位で良いのか、それともまだ開いていないのかは分からない。

エチェヴェリアブランドの中でも、ブドウの質が良いと判断された年にしか造らないファミリーシリーズ。
市価2300円クラスを、社内販売で1500円で購入。
トータルで見て、1500円ならハイコストパフォーマンス、2300円なら平均という印象。
ただ、さすがに手間隙かけているだけあって、香りで感じる樽のニュアンスや、インパクトやパワーだけで勝負しない部分は評価できる。
もう少し柔らかく繊細にまとめれば、ボルドー左岸のテイストになるのかも知れない。
抜栓直後で少し飲みにくかったのでデキャンタを通したが、若干全体的に丸みを帯びてくる。

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