Chateau De Sainte Gemme 2002(シャトー サン ジェンム)


購入場所:信濃屋
購入金額:2200円

コメント
予算と赤ワインの落ち着いたものが飲みたいという希望を伝えたら薦めてくれた一本。

濃い朱色に、熟成のオレンジのリングが見えている。
2002という程よく熟成の進んだヴィンテージにもかかわらず、深みだけでなく輝きも兼ね備える。
その濃さは遠くから見ると朱色ではなく、黒に近い感じ。

香りは最初は熟成感を全く感じさせない、非常に力強くも果実感溢れる香りを感じる。
干したレーズンの香りや、当然ながら合わせていくらかの熟成感も感じる。
しかし、空気に馴染ませることにより、少しずつ独特の土や森の香り、樽での熟成感や僅かながらも胡椒のニュアンスも感じる。
正直、10年以上たったワインとは思えない香り。

果実感はとても濃厚でしっかりとしたボディーがある。
当たり前だが、若々しく瑞々しい果実感は感じられないが、代わりに落ち着いた深みのある果実感を感じる。
干したレーズンやダークチェリーを濃厚に仕上げたような、甘味と深みのある落ち着いた果実感。
パンチこそないが、飲んでいて飽きない果実感は心地良い。

果実感は比較的古酒の印象もあったが、酸味は一転して、非常に若く元気がある。
カベルネ由来であろうカシスのような柑橘系の酸味を、中盤から程よく感じる。
この酸味が、古酒っぽさをうまく調和しているのかもしれない。

しっかりとした渋みを終盤に感じるが、ボディーこそしっかりとはあるものの、口当たりはまろやか。
もっと若いビンテージであれば、キツすぎる事は間違いない。
さすがにこなれていて、ボディー・インパクトともにあるが、とてもマイルドでシルキーなタンニン。

調べてみると、シャトー ラネッサの所有するクリュブルジョワ格のシャトーらしい。
そのバックビンテージだけあって、仕上がりは良い。
全体的に古酒の特徴は良く出ているが、それでも飲みやすいように仕上げている。
余韻で感じるスモーク感と熟成されたワイン独特の風味が面白い。
少しだけ冷やして出したせいか、非常に落ち着いた感じで飲めるが、それでもさすがに普段のようにグビグビとは飲めない。
やはりそれなりの熟成感はあるが、非常にオススメではある。

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