Montessu 2007（アグリコーラ　プーニカ）

購入場所：エノテカ
購入金額：2940円

コメント：
エノテカのお正月の福袋（福箱？）購入時に入っていたもの。

色は若干くすんだ朱色に近い濃い目のワインレッドで、鮮やかでありながら濃厚さも感じられる。

抜栓すると、バラやスミレのような艶やかな香りを感じ、その香りはとても柔らかで儚い。
抜栓直後のためか、香り自体はまだ弱いが、その中にも、スパイシーさと樽のニュアンスが見え隠れしている。

艶やかで儚い香りとは裏腹に、果実感はとても力強く、しつこくない甘味も感じる。
アタックも強烈まではいかないにしてもしっかりとしていて、かつ、しつこく後まで残ることもなく歯切れが良い。
ブラックベリーやカシスのような黒い果実のニュアンスが力強さを引き立てる。

酸味は決して強くない。
最初は果実感に隠れ殆ど感じないが、後半になるにつれて渋みと一緒に顔を出してくる。
と言っても、非常に控えめで、余韻として僅かに残る果実由来の甘味を洗い流す程度。
強さとしては物足りないが、豊かな果実感と余韻のにしっかりと感じる渋みのバランスを考えると、あまり主張しすぎても少々ごちゃごちゃした感じになってしまうので、この位抑え目でも良い。

渋みは舌の周りにしっかりと感じ、豊かな果実味のパワーとバランスよく、そしてボディーをより豊かなものにしている。
比較的若いビンテージながら、タンニンもカドの無いまろやかな仕上がり。
ただ、僅かながらにザラついた粉っぽさを感じる。

3000円という価格からすると決して安いわけではないが、トータルコストパフォーマンスとしてみると満足いくものに出会えた。
その中でも驚いたのが香り。
まさしくバラとスミレの艶やかな香り。
一方、その香りとは裏腹のしっかりとしたボディーと若干強めに効いている樽香。
個性があるといえばあるが、良い意味で飲むのに力を使うタイプ。