原茂 　甘口甲州　2012 （原茂ワイン）

ワインデータ：

コメント：

以前山梨県を訪れた際にたまたまスーパーで2012年のバックヴィンテージものでお手頃価格の甲州であったので購入したもの。
「甘口」という表示に惑わせなかなか飲む機会が無かったが、この日は何となく飲みたく、かつ食事は済ませていたので試してみることにした。
色は落ち着いたグリーン。
9年熟成ということもあってゴールドのニュアンスも感じられ、甲州種にしては濃い色合い。
粘度は比較的高く、ゆっくりとグラスの縁に脚が出来てくる。
香りはそこまで強くないが、良く熟して旨味が凝縮されたリンゴや洋ナシ、ほのかな樽由来のような熟成香を感じる。
フレッシュ感は感じられないが、その分時間をかけて凝縮されたとても落ち着いている印象を受ける。
口当たりはとても優しく、最初にキュッと凝縮された甘味の強い果実感がが感じられる。
中盤からは意外にも輪郭のはっきりとした酸味を感じるが、さすがに口の中を刺激するほど力強いものではない。
9年という熟成期間を経たお陰か、軽さは感じさせず、むしろしっかりとしたボディーがある。
余韻にはウィスキーのような甘味が30秒近くしっかりと口の中に残る。
甘口と言えば甘口だが、デザートワインまでの甘さではなく、糖度をぎゅっと高めたブドウを使った優しい酸味の落ち着いた甲州種の白ワイン。

インプレッション：

この日は食事は済ませたこともあっての甘口ワインのセレクト。
もともとはワインだけでも良かったのだが、ちょこっとつまみを準備。
ワインだけでもじっくりと楽しむことはできるが、やはりそこに定番のナッツが入るとお酒の進み方は間違いなく早くなる。
料理ではなく、ちょっとしたつまみやチーズなどと合わせて楽しみたいワイン。